2011年10月10日月曜日

質問へのお答え






なおとです.皆さんお疲れ様でした.今帰りました.質問へのお答えです.
1.オオヤマカワゲラ
そちらはニシオオヤマカワゲラとヒメオオヤマカワゲラの分布域でもありますが,腹部の模様が少し異なります.また,ヒメ・ニシオオヤマカワゲラは中流域から下流域に棲息するので,間違いないと思います.よく似たトウゴウカワゲラとは肛門鰓の有無(オオヤマ属は肛門鰓がある)と腹部の模様で見分けます.クライミングハッチですが,岸から数メートル這い上がってからハッチします.ハッチ時期は7月です.成虫のサイズはサーモンフックの#6くらいです(日本ではそんなドライフライフィッシングをする人はいないと思いますけれども).
2.オオクラカケカワゲラ
クラカケカワゲラ属の幼虫の見分けはとても難しいのですが,アマゴ水域だとこれだと思います.日本最大のカワゲラです.ハッチ時期は5から10月でだらだら出てきます.成虫のサイズはこれもサーモンフック#6くらいだと思います.これもクライミングハッチですが,水から5cmくらいでハッチします.でもダイレクトハッチあるいは水面羽化もあると言われています.
3.トゲマダラ属です.写真からははっきりわかりませんが,ミツトゲマダラカゲロウだと思います.ミツトゲだとハッチ時期は5-7月,成虫の大きさはフックサイズで#12くらいだと思います.トゲマダラ属は水面羽化が有名ですが,クライミングハッチ以外何でも出来ます.基本はダイレクトハッチです.
4.チラカゲロウ
これは他に似ている種類はあまりないスイマータイプのニンフです.前脚の形が特徴的です.ハッチ時期は多かれ少なかれほぼ一年中ハッチしていると思います.トップシーズンは6-7月です.成虫の大きさは,フックサイズ#10-12くらいです.クライミングハッチですが水際でハッチするのでよく落ちます.
5.オオクママダラカゲロウ
クロマダラカゲロウにも似ています.また中心線がない個体は他のマダラカゲロウともよく似ているので注意が必要です.ハッチシーズンは3-5月で,成虫の大きさは#14-12 くらいです.成虫はシリナガマダラカゲロウと凄くよく似ています.シリナガは止水から緩流域にいますが,こちらは平瀬にいます.トゲマダラと同じくダイレクトハッチから水面羽化です.
なんだか写真の順番がばらばらですが,どれかわかるでしょうか?
なおと(写真:なおと父)

1 件のコメント:

  1. お返事ありがとうございました。
    またコメントが遅くなって申し訳ありません。

    4がチラカゲロウだとは思いませんでした。
    フタオウカゲロウの仲間だと思っていました。

    チラカゲロウといえば田代ニンフにもあって、
    よく真似して巻いていました。
    ただし、勝手にチラカゲロウは関西にはいない
    昆虫だと思っていました。

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